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カメラマンのプロとアマの違い。誰でもカメラマンと名乗れる時代だからこそ大切なこと

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もう消してしまったのですがSarahahに来ていた質問から。

「カメラマンのプロとアマの違いはなんですか?」というご質問から。

Twitterでは文字数があり簡略化してしかお伝えできなかったのですが、このカメラマンのプロとアマの違いは知りたい方も多く、誰でもカメラマンと名乗れる時代だからこそのテーマでもあると思うのでつるたまが感じていることを、これからカメラマンになりたい方や始めた人向けにいくつか読み物として、お伝えいたします。

プロとアマの写真の差はほぼなくなった

むしろ、アマチュアの方がいい写真を撮ってる人も多いかもしれない。

ここで一つの議題になるのが「写真が上手ければプロになれるのか?」ということ。

もちろんチャンスはある。

ただ突然にフリーカメラマンとなっても、長くても1〜2年以内でだいたいやめて雇われのサラリーマンに出戻る法則があります。

その憧れと現実の差はこの部分

プロは自分の好きな写真ではなくクライアントさんのニーズで撮影する

プロである以上は誰かから報酬や金額をいただいて撮影しております。

アマチュアは自分の好きなジャンル&テイストに特化して追求することができます。

この2つの大きな差はプロである以上は必ず撮るべき基本的パターンがあります。

趣味であれば好きなように撮って好きな写真をより自分のイメージに仕上げることができますが、プロであれば時に作品性よりもちゃんと仕事の写真を撮って欲しいとの要望が出ます。

プロとして仕事をするとこの壁に当たり、マネタイズの難しさもあり「好きな写真だけ撮りたかったんだけど、現実は違った」とカメラマンからサラリーマンに出戻る人を見かけます。(コスプレ界隈でも好きな写真撮らせてもらえないなどこの話たまに出てきますが)

写真のうまさだけでは食べて行けない一つのポイントです。

 

機材に関しては逆転現象 プロよりアマチュアの方がいいものを持っている

つるたまはフラッグシップ機を所有していませんし、周りの雑誌関連のカメラマンでもAPS-Cにキットレンズで撮影している人が増えています。

アマチュアの人は白レンズやEOS1D X、D5なんて普通に持ってる人多いですよね。

広告関係であれば、中判系のデジタルを所有していますがこの分かれ道は出力サイズ。

じつはWEBや雑誌であれば、デジタルが発達した現在ではAPS-Cで十分撮影可能なくらい画質も性能も上がってます。

作品性としてより望むからこそ、いいカメラいいレンズを求めるのがハイアマチュア。

ゴールである出力サイズが決まると、どの機材が必要なのかとプロである以上は最近単価安くなってきたギャラの分コスパ抑えて利益率をあげたいわけです。

5000円や1万円で仕事を受けて大型ストロボで何千発も撮るなんて大赤字なことはあまりないと思いますが、もしお仕事として単価安い仕事でめちゃめちゃ機材が求められる撮影の時は、機材費の請求を事前にしましょう。

 

失敗へのリスクヘッジ 経験でカバーする

カメラ1台あればどんな機種でもカメラマンと名乗ることは可能です。

ここでプロとアマの差になるのは万が一に備えてのバックアップがあるかどうか。

撮影中にカメラやレンズが壊れて撮れなくなった。

趣味であればそれで終わりになりますが、プロであればそれでも撮影は止めることはできません。

現場に行く前に機材のチェックや予備バッテリーや動作点検などの他に万が一カメラがシャッター幕の限界を迎えた場合やレンズを落下させてしまった、メモリーカードが壊れても撮影できるように2台体制を万全に整えておきましょう。

 マジでエラーは唐突にやってきますが、何事もなかったフリをして「こっちのレンズの方が綺麗に写りそうだから」とかもう一回その場で撮ったりすることほんと稀にあります。

MacでCanonのシャッター回数を調べる方法 ShutterCount

知ってる?メモリーカードの種類と違い おすすめのCF SDカード

 

カメラマンは人の繋がりが大事。関係性と人間性のお話

これはあまりない例になりますが、勢いを間違った人が現場で起こすトラブルやカメラマン同士やモデルとの揉め事。

プロの人でそこまで大きく問題に上がることがあるでしょうか。

反対にアマチュアでは残念ながらちらほらTwitterでトラブった人や被害者の方が拡散されていますね。

写真業界に長くいればいるほどこの怖さを実感しますが、プロカメラマンってほぼほぼみんな1,2人挟めば繋がります。

それだけ、多くの企業や人に関わるということ。

人と関わっていれば好きな人だけということもありません。

時にはめっちゃ苦手な人とかオラオラな人もいます。

ここでストレートに揉めてしまえば評判や噂もそれだけ広まり、あの人に仕事をお願いするのは辞めよう。となりますし関わっている企業にも迷惑がかかります。

 

どんなことがあってもプロは表ではもめないし、いざこざは表面化させない。

これ意外と大事で、プロであれば写真だけでなくお互いを尊重することが必要です。

もし何かあっても笑顔で「また、お願いします!」と答えてSNSで愚痴を書かない相手をディスらないスルースキルを磨きましょう。

意外と発注前にSNSなどの発言見られてますよ。 

カメラマンと名乗ればプロアマ関係ない

あえて自分の名刺にプロカメラマンと書いている人はほぼいません。

また発注者や撮影を希望している人はプロだからアマだからでお願いしているわけではなく、その人の写真を見てお願いしてます。

 ケースバイケースではありますが、誰かに写真撮って欲しいと言われた場合プロアマ関係なく、

・撮って欲しいのはどんな写真か
・自分のテイストで撮ってもいいのか

ここを確認するだけで、今後もっとプロとアマの境界線ってなくなっていくんじゃないかなと思います。

 

最後に:これからカメラマンになりたい人や新しい人たちに伝えたいこと

脱サラして唐突にフリーになることは全然難しくないですし、土日カメラマンのフリーカメラマンも結構います。

ただ、誰のアシスタントにもつかず突然フリーになった場合すべての責任は自分にきます。

基本的なパターンやよくある失敗などの現場のイロハやマナーはフリーでは学ぶことは難しいです。

本当のプロとアマの差は、社カメやアシスタントなど下積み時代に培った先輩方のノウハウ。

わざと失敗させて、先輩がカバーしてくれたり現場でどうすればいいのか学ぶ機会ってありましたか?

またカメラマン一人じゃなくて複数人で撮る現場などのルールなど少なくても2,3年、できれば5〜10年学んでからフリーになると、経験の分違ってきます。

プロとアマの一番の差は培った経験なのです。

最近カメラ一台で現場に行き、後日トラブるケースを年数回は聞くので他人事だけどちょっと心配してるつるたまでした。

それでは、また。